第八回:子供の足の障害(小学生編)
前回のコラムでは赤ちゃんから幼児期にかけての足の障害についてご紹介しましたが、今回はもう少し子供が成長してからよく耳にするお悩みをご紹介しますね。
セーバー病!?
小学校に入る頃から、踵を痛がる子が増えてきます。X線写真で見ると踵の骨の後に分離した影が写ることがあり、「セーバー病」とか「骨端症」と診断されることがあります。昔は真剣に心配して、体育を休ませた事もありましたが、現在は発育途上に見られる無害のX線所見と考えられています。
これはいわゆる「成長痛」と呼ばれるもので、小学生に入る頃は、筋力と運動量の増加に骨の成長が追いつかず、痛むことがあります。
ケーラー病!?
同様に、足の甲を痛がりX線写真を撮ると、舟状骨という足の中央内側の小さな骨が、潰れて白く写る「ケーラー病」があります。これも、昔は随分心配してギプスを巻いたり、松葉杖をつかせたりしましたが、実はほって置いても数年で自然に治癒し、後遺症も残さない事が分かってきました。
お子様の成長にあった靴選びを
子供の足にとって病気も心配ですが、成長も大切です。
歩き始めの頃は12cm程度だった足のサイズも、小学校を卒業する頃には24cm近くになるのですから倍以上に成長します。もちろん成長する速度は年齢によって変わりますが、平均して毎年1cm(2サイズ)以上大きくなります。サイズ(長さ)だけでも6ヶ月毎、出来れば3ヶ月毎にチェックしてあげてください。
子供靴のサイズは不思議なことに、大人用のサイズと違って0.5㎝刻みではなくて、1cm刻みのサイズが多く作られています。ですが、足の発育を阻害しないために、できるだけ0.5㎝刻みで、サイズの合った靴を履かせてあげてくださいね。