第七回:子供の足の障害(赤ちゃん編~)
わが子の健康はだれ誰もが気になりますよね。
特に赤ちゃんのこととなれば、なおさら心配される方も多くいらっしゃると思います。
今回は子供と足の障害についてご紹介します。
赤ちゃんの足の障害??
赤ちゃんの扁平足を心配して、病院を受診されるお母さんがいらっしゃいます。
でも、ご安心を。歩き始める前の赤ちゃんの足の裏は、ふっくらしているので、そもそも土踏まずは目立たないものなのです。
その他にも、内転足、内反足など治療が必要な先天的な障害は、乳幼児検診で直ぐに見つかるので心配はありません。
歩き始めると…
子供が歩き始めると、次にお母さんの頭を悩ませるのが「がに股(O脚)」です。
でも、これもご安心を。2~3歳まではO脚が普通。オムツをしていればみんな「がに股」なんです。
けれど、他の子に比べて歩き方が下手だったりすると、とても気になるもの。オムツが取れるまでは歩くのも若葉マーク、無防備に転んで何時も頭をぶつけるのでなければ、転ぶのも練習だと思って、暖かく見守ってあげましょう。
4~5歳からが要注意?
4~5歳になって急に身長が伸び、赤ちゃんの脚から子供の脚になってくると、O脚気味からX脚気味へ変わります。もしその頃になっても上手く歩けなかったり、不用意に転倒したりするなら整形外科を受診してみてくださいね。
浮き趾についての正しい知識を
そこで、最近よく耳にするのが「浮き趾(うきゆび)」です。
趾が浮いて地面に着いていない状態で、「治療をしないと上手く歩けない、走れない」と言われて慌てて病院に駆け込むお母さんもいらっしゃるみたいです。
でも、ご安心ください。これも全く心配ありません。
フットプリントで、外側の指が写らずに「浮き趾」と言う病気だと診断されてしまう事が多いようですが、「浮き趾」と言われた子供のほとんどは、両足で真っ直ぐ立って測っているために、外側の趾で体重を支える必要がなかったから写らなかっただけなんです。
もともと医学的には、floating toe(浮き趾)は、ゆびが背屈拘縮や伸筋・屈筋の病的な異常で、必要があっても、着きたくても着けない状況だけを指す言葉です。
※ちなみに、「浮き趾」と言う訳語は、まだ正式な病名ではなく、医学の用語集には載っていません。
無責任な情報に脅されて、無駄な治療で子供をいじめないようにしたいですね。