第二回:日頃からできるロコモ予防
今回のコラムでは、「ロコモティブ・シンドローム」の予防方法についてご紹介します。
前回の記事(こんなに怖い!「ロコモ」に注意)
ロコモ予防に効果的な運動は「歩く」こと
疾病の予防と聞くと、「特別な運動をしないと、予防は出来ないのでは?」と思われるかもしれません。ですが、ロコモは私たちに一番身近で、誰でも簡単に出来る運動である「ウォーキング」で予防することができるんです。
厚労省では一日に必要な身体活動量を「歩行又はそれと同等以上の強度の身体活動を毎日60 分以上」としています。どうして歩行が基準なのかというと、人間にとって歩行とは基本的な動作であると同時に、最も能率的なトレーニングだからなのです。
どうして「歩く」だけで予防できるの?
実は「2本の足で歩く」という運動は、多くの筋肉を動かす運動神経だけでなく、知覚神経にも密接に結びついた高度な運動です。脚で体重を支えたり、倒れないようにバランスをとったり…。周囲の状況を知るためには視覚や聴覚なども必要になってきます。
単純な運動の中に、人間らしさを保つ動作がギュッと凝縮されているんです。
日常でできるロコモ予防
ですが「60分の歩行」をいざ始めるとなると、日常生活の中ではハードルが高く感じてしまうかもしれません。でも、心配はありません。
例えばサラリーマンだと、毎日の通勤で平均30分ぐらいは歩いていますから、行きと帰りで15分ずつ多く歩くだけでも十分です。思い切って1駅手前で降りてお散歩してみるとよいかもしれません
でも、もっと大切なのは歩行を楽しむ環境作りです。折角歩いてロコモを防止しようとしたのに、足や膝を痛めては何もなりません。衝撃を緩和したり、捻挫や転倒を防止したりするウォーキング・シューズを準備するのもオススメです。
明日から、ぜひロコモの予防を始めてみてくださいね。