年齢と足部疾患
年齢によって多い疾患、少ない疾患があるから、とりあえず疾患を頭に浮かべるには、年齢は重要なポイントである。初めて受診する年齢で外傷以外の特徴的な疾患を以下に示す。
初診時の年齢と足の疾患
乳児:
- 先天性疾患(内反足、内転足、垂直距骨)
- 奇形(多趾症、合趾症、裂足)
- 処女歩行の遅延(脳性麻痺、二分脊椎)
幼児:
- 歩行障害(脳性麻痺、二分脊椎、尖足、脚長差)
- 軽度のオーバーユース(成長痛、心因性、遊び、スポーツ)
- 軽度の奇形(カーリー変形、趾節骨癒合症)
小学生:
- 骨端症(シェーバー(Sever)病、ケーラー(Köhler)病)
- 中等度のオーバーユース+軽度の歩行障害
中学生:
- 有通性外脛骨
- 若年性外反母趾
- 先天性足根骨癒合症
- オーバーユース(サッカー、野球)(軽度の障害と体育の授業)
高校生:
- 陥入爪
- フライバーグ(Freiberg)病
- 有痛性外脛骨
- 若年性外反母趾
- オーバーユース(各種スポーツ)(疲労骨折)
大学生:
- 外反母趾
- オーバーユース(各種スポーツ)(疲労骨折)
20~30歳代:
40~50歳代:
- 外反母趾、内反小趾、槌(ハンマー)趾
- 踵骨棘、足底腱膜炎
- 開張足、中足骨骨頭部痛、モートン(Morton)神経腫
- アキレス腱周囲炎
- 強直母趾、変形性リスフラン(Lisfranc)関節症、変形性足関節症
60歳代以降:
- 外反母趾、内反小趾、槌(ハンマー)趾
- 開張足、中足骨骨頭部痛、モートン神経腫
- 変形性リスフラン関節症、変形性足関節症
- 外反扁平足、後脛骨筋腱機能不全症
- 巻き爪、末梢循環障害、末梢神経炎、糖尿病足